北アフリカ・モロッコ。その中央に位置するマラケシュはモロッコ第4の都市です。そしてそのマラケシュと言えば外せないのがここ「ジャマ・エル・フナ広場」でしょう。ユネスコの無形文化遺産にも登録されているフナ広場ですが、その賑やかさはまさに世界遺産。今宵は何かのフェス?と思えるような人出で驚くばかりです。しかもこれが毎夜行われているのですよ。
私が初めてジャマ・エル・フナ広場に訪れたのは20年以上前、1997年の事でした。そして2012年。昨年2019年11月と三度も訪れていますが、当時から何も変わらない喧騒で、変わらないどころか何かパワーアップしているかのようです。
その賑わいは陽も傾き出した18時頃から始まり、蛇使いや猿使いと様々な大道芸人が現れだし、19時前後には屋台がまたたく間に建ち並びだし、広場を覆い尽くします。
オレンジをはじめ様々な果物のフレッシュジュース屋が立ち並んでいたかと思うと、あちこちから立ち上る煙と共に、スパイシーでいい香りが漂い出します。あれよあれよと気がつけば広場の中に吸い込まれているのです。
世界一鬱陶しい客引きの広場
屋台にはそれぞれ番号がふられていて、ざっと見ても140以上の数があります。しかも所々同じ番号もあったりして、どういう棲み分けなのか中々の迷宮ものです。
その屋台はそれこそ世界中の料理があるんじゃないかと思うほどのバリエーションです。イワシやイカなど様々な魚貝類に、ヤギや羊、鶏肉に牛肉と言った肉類。その料理法はというと揚げ物に焼き物、煮込料理と幅広く。フランスの植民地だったという歴史もあり、なにかフレンチを感じるメニューまで多彩です。さらに「ハリラ」をはじめ様々なスープにデザートまで。まさに食の格闘技。軽く言ってしまえば巨大フードコート。大げさに言えば食の竜宮城なのです。
どの店も本当に旨そうで覗き込みながら歩いている寄ってくるのが、世界一鬱陶しいと言われる客引きです。日本語、中国語、あらゆる言葉を駆使して誘ってきます。そもそも繁盛している店は、席も満席で客引きなんてしてないわけで、誘ってくる店は大体がボッタクリですよ(きっと)。
そんな中で、良心的で旨い店に出会えれば旅の想い出も最高のものになります。というかこの雰囲気の中食べる食事はどれも美味しいものです。出来れば一つの店に腰を落ち着けず、何軒も食べ歩くのが楽しいかも知れませんね。
こんな中、何とも残念なのがイスラム教というお国柄です。屋外でのアルコール類は飲めません。まさにこれにビールやワインがあれば最高なのにと思うのです。
スパイスの国モロッコ。独特の食文化を持つこの国、どの料理も食べた事のないものばかりですが、何か懐かしくもあり日本人の味覚には合ってるんじゃないでしょうか?これから2回に分けて旅の写真とエピソードで、私の感じたモロッコの食について紹介していきます。お楽しみに。
※屋台での食事は衛生的に不安と言う方は、周辺のレストランがおすすめですよ。ちなみに周辺のレストランでもお酒は飲めません(笑)
私が、三度に渡り足を運んで捉えたモロッコの美しい光景や人々の表情を、旅のエピソードと共に写真集にしています。モロッコが好きになって旅した気分に浸って頂ける事間違いなしです。
写真集「SNAPS MOROCCO」ぜひご覧ください。
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