2019.06.24

月の港から届くワイン ボルドーワイン 前編

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ボルドーワインのボトル

ワイン大国フランス。
ほぼ全域でワインが作られています。
そのフランスワインを語るにおいて欠かせない産地の一つがボルドーです。

プレミアが付くような古いヴィンテージの赤ワインから、家庭で気軽に飲めるような高品質のスパークリングワインやコクのある白ワインなどもあります。

しかし、みなさんの中では「ボルドーってあの渋くて重い、高価なワイン産地のことでしょ?」といった認識を持っている人も少なくないでしょう。

今回はそんなボルドーにフォーカスを当て、実は親しみやすいボルドーワインの魅力を、ソムリエの観点からお伝えしていきたいと思います。

ボルドーってどんなところ?

ボルドーの風景

ワインの銘産地として有名ですが、実は観光地としても人気が高いんです。
ボルドー市の約半分もの面積が「月の港ボルドー」として世界遺産として登録されています。

月の港とは、ボルドーの市街地が三日月形に湾曲したガロンヌ川に沿うように港町として発達したことに因みます。
ガロンヌ川は源のスペイン・ピレネー山脈から大西洋と地中海を結ぶようにトゥールーズへ流れ、ボルドーでドルドーニュ川に合流しジロンド川となります。

ボルドーの風景

サン=タンドレ大聖堂やサン=ミシェル大聖堂、ロアン宮殿など、市街地のどこを見渡しても絵になります。
まさに世界遺産の街!歴史ある土地だけに伝統的な料理も多く、

  • 八つ目ウナギの赤ワイン煮込み(Lamproie à la Bordelaise)
  • 牛リブロース肉の炭火焼(Entrecôte à la Bordelaise)
  • 焼菓子であるカヌレ(Cannelé de Bordeaux)

などが挙げられます。

カヌレ

実はカヌレとワインには深い関係があります。
17世紀ごろ、ワインを澄んだ液体にする為に卵白を使用するようになりました。
ワイン作りのために大量の卵白が消費されますが、卵黄は使用しない為に余ってしまいます。
このとき余った卵黄を使って、何かボルドーの名物を作ろうと。 固めで香ばしい焼きいろの外側と、蜜蝋が入ることでしっとりと柔らかい内側を持つカヌ レ。
ボルドーの甘口ワインと合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。

ボルドー(bordeaux)の名前は、「水のほとり」を意味する「au bord de l’eau」を語源とすると言われています。
その名の通り西側は大西洋の海に面しており、またジロンド川(川と言っても海かと思うくらいの大きさですが…)とその支流の河川が流通や気候の面でも大きく寄与しています。

ジロンド川

そんなジロンド川、きっととても綺麗なんだろうと思い描いて初めて見たときの感想が、「え、きたない…」(笑)

そんな私の表情を察したガイドさん、ちゃんと説明してくれました。
深さのある河の上部と下部で常に対流しており、川底の土が舞っていて年中茶色く濁っているのだそうです。
その対流の凄さや年に数回、大西洋から逆流する波でサーフィンが出来ることもあるそう。

ボルドー地方は北緯45度、日本に置き換えるとなんと北海道の宗谷岬の辺り!
しかし大西洋の沿岸を流れる暖流の影響で気候は一年を通して比較的温暖です。

海や河が与えるボルドーの特異な気候はワイン用ブドウの成熟に最適です。

ボルドーワインの格付けって?

ボルドーワインの樽

1855年パリ万博の際にはナポレオン3世の命により、ボルドーワインの格付けが行なわれました。
これが有名な「メドック格付け」です。
その中でもトップに君臨するのが、ワイン愛好家垂涎の「5大シャトー」と呼ばれる5つのシャトーです。(シャトー=『城』ここではワイン生産者の意) ラトゥール、ラフィット、マルゴー、ムートン、オーブリオン、この最高クラスの5つのシャトーを含めた計61シャトーが格付けとして認定されています。

しかしそんな高級なボルドーの赤ワイン、ワインショップで店員さんに勧められて奮発して買ってみたものの家に帰って開けてみたら「渋っ!」「マズっ!」ってことも…。

モノにもよりますが、ボルドーの赤ワインは購入してから「飲み頃」の状態を迎えるまでに数年かかるものも多く、そのタイミングを見極めるのは至難のわざ。
そんな時、私たちソムリエは「デキャンタージュ」といって、ワインを空気に触れさせることでワインの香りや味わいを楽しめるよう、お手伝いすることもあります。

ソムリエによるデキャンタージュ
デキャンタージュの様子

また、ワインを熟成させるには保存する為のワインセラーが必須です。
しかし一般家庭でワインセラーを持っている方はほとんどいないでしょう。

「買ったらすぐに飲みたい!」
「まどろっこしいこと無しに、ボルドーのワインをもっと気軽に楽しみたい!」
という人も多いはず。(ソムリエですが実は私もそのタイプです)

そんな方の為に、後編はボルドーワインの気軽な楽しみ方と、私のおすすめワインを紹介したいと思います。

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