2021.04.24

おだんごぱん【私の食のオススメ本】

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  • 書名:おだんごぱん
  • 著者:ロシア民話 瀬田貞二 訳 脇田 和 絵
  • 発行所:福音館書店
  • 発行年:初版1966年

今でも出版されているロングセラー。グリム童話や宮沢賢治の「注文の多い料理店」とは違い怖さはない。この結末を笑うか、悲しむか。それともその知恵の出し方にいいね!するか。

貧しい老夫婦の家でかき集めた粉でつくられた「おだんごぱん」が知恵をもって逃げ出していろんな動物に食べられるのを回避するのだが・・自分の知恵に溺れていてはだめという話なのか。

こどもためのお話というものは想像の種だから、それぞれでその想像がどこへ行ってしまってもいい。ゴールはない。

こどもはおいしいものを食べるためにいろんな努力をし、手に入れることを優先する。そいうことではその知恵者に軍配をあげるのかもしれないなあ。

「にげだしたパンケーキ」や「パンはコロコロ」と訳されてもいるこの本の現代はКолобок(コロボック)。ナルニア国物語や指輪物語を訳した瀬田さんは「おだんごぱん」と訳した。コロボックは諸説あり、14世紀ごろにあった丸いパンだとか、ギリシャ語の小麦パンからきているとか。

おばあさんが作ったパンの実態ははロシアのサワークリームブレッドらしい。絵本ではアンパンマン似なのだが、おだんごぱんは食べられたくないのだ。

WRITER Joji Itaya

出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。

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