出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:食べるとは どういうことか 著者:藤原辰史 発行所:農文協 発行年:2019年 この本は、日本の歴史学者・農業史研究者で農業史・食と農の専門家の京都大学人文科学研究所教授・藤原辰史が12歳から18歳の若者8名と一緒に語った、食と農を考える哲学ゼミナールの記録である。 何について語ったかという……