2021.07.28

開催間近!
全日本高校生WASHOKUグランプリ 2021

2019全日本高校生WASHOKUグランプリの集合写真

『全日本高校生WASHOKUグランプリ 2021』の決勝大会が8月10日金沢で開催されます。

(トップ写真は2019年決勝大会の様子 ©️2019全日本高校生WASHOKUグランプリ開催委員会)

主催の金沢市・全日本高校生WASHOKUグランプリ開催委員会は、開催の趣旨を次のように記しています。

「金沢には、藩政時代から培われ、市民の食習慣として生活に深く溶け込み、特有の発展を続けてきた食文化があります。和食のユネスコ無形文化遺産登録や健康志向の高まりを機に、国内外から注目が高まる中、高校生の熱き情熱で創造力を高め合う全日本高校生WASHOKUグランプリを開催し、次世代を担う料理人を発掘・育成します。」

2019年に続く第2回目となる2021年の決勝大会の様子はYouTubeでインターネット中継されますが、RIFF編集部はその開催趣旨と活動に賛同、注目し、RIFFにてリポートします。


2019年決勝大会で挨拶をする髙木慎一朗氏
©️2019全日本高校生WASHOKUグランプリ開催委員会

決勝大会目前、審査員長をつとめる日本料理『銭屋』二代目店主、髙木慎一朗氏にこの大会の持つ意義を語ってもらいました。

「『全日本高校生WASHOKUグランプリ』は、高校の学科やコースを問わず、日本国内の高校に通う高校生ならば誰でもエントリーできる唯一の日本料理コンテストです。私は主催者の金沢市より開催委員会委員長と審査員長を拝命しております。

 幼い頃に野球に熱中した子供たちは「プロ野球選手になりたい」というよりも甲子園を目指したものです。高校生の最高峰ではあるが、頑張ればなんとか手が届きそうな、でも日本中の少年野球をやっている子供たちの憧れ、それが甲子園なのです。

日本料理においても、そんな憧れの地が必要ではないだろうかと思い始めたのは、和食を志す若者がどうやったら増えてくれるのだろうかと考えた末のことでした。目指す場所があるからこそ、目指す人材が育ち、そのモチベーションの高い人材がそこに向かうと思います。

また、これまでの歴史や文化を基とした金沢の新たな魅力と役割が、この『全日本高校生WASHOKUグランプリ』によって再認識されるのではないでしょうか。

『だしを使った和食』という大きなテーマのもとに高校生たちが作る料理を審査することは容易ではありません。

今回は100チームを超える応募数から決勝に進めたのは6チーム。そして、そんな彼らを金沢にて迎えるのは、京都吉兆3代目主人の徳岡邦夫、辻調理師専門学校校長理事長の辻芳樹、そして武者小路千家家元後嗣の千宗屋、金沢学院大学の原田教授、そして私の5人。

審査員として、世界最高レベルの実力で高校生たちの情熱を、情熱で応えるべく厳正なジャッジをします。

2019年決勝大会の審査風景
©️2019全日本高校生WASHOKUグランプリ開催委員会

なんとか開催までこぎつけた第2回大会ではありますが、昨年はコロナ禍で開催できず、また第1回のように優勝チームは海外研修に行くことはかないませんが、金沢市内料亭での研修や食事会、工芸作家とのコラボレーションなど、他にはない副賞の準備を粛々と進めております。また、第1回大会の決勝に進んだ生徒で金沢市内のレストランに就職した方や第1回の優勝メンバーも、当日はお手伝いや応援に駆け付ける予定です。

 会場となる「金沢未来のまち創造館」は金沢市が8月に開館させる価値創造拠点であり、その中に設営されたキッチンには最新の調理器具、フードテックを導入し、あらゆるスタイルの料理に対応できるようにデザインされています。また、一般市民も参加できる施設として解放されている一方で、研究員を配置して、食に関する研究に努めています。

 この新しい拠点において、全国から集まった高校生料理人の精鋭たちが、存分にその腕を振るい、金沢から全国はもとより世界に飛び立っていただきたいものです。」(髙木氏談)


全日本高校生 WASHOKUグランプリ 2021 開催要項(募集は締め切られています)

金沢未来のまち創造館(準備サイト)