2019.07.09

ワイングラスの選び方

ワイングラス

2019年10月開業予定 レストランスタッフ大募集!

【ソムリエミショウのワインセラー 第一回】ワインに興味はあるけれど、楽しみ方がよくわからない。高級なワインを知らなければ本 当の美味しさがわからないのではと思っている。そもそもワインの世界って何? こう考え ていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 このコラムではそんな方々のために、色々な角度からワインについてお話しさせていただ き、気軽で楽しくて奥深いワインの世界へご案内したいと思います。

本日はグラスのお話。

ワインは多くの方がグラスや器に注いでから飲むと思います。 瓶からそのまま飲む方はなかなかいないですよね? でも、どうしてもそのまま飲んでみたい!という方にはこのポロンをおすすめします。

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🙌 Raise your hands if you have wine on it, and then… drink it! 🍷😉

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スペインのプリオラートに研修に行ったとき、はじめて体験しま した。手からポロンが離れるほど、皆が盛り上がります。中身は ワインですから失敗すれば服が台無しです。いい感じにワインが空気と接触するので美味しくなるのでおすすめです。 ワインと空気接触の関係は改めてお話しします。

さて、本題ですが、ワイングラスって形、材質、値段、なんでこんなに種類あるの?と思わ れるかもしれません。 たくさんある中からどうやって選んでいいかわからない。選び疲れて購入見送り。そんな経験ありませんか?

ソムリエとして学んできたことを踏まえて、少しでもご自宅でお使いになるワイングラス 選びの手助けになればと私見をお話しします。 レストランではソムリエが適切なグラスをセレクトしますのでご安心を。

ワイングラスの選び方

ご存知かもしれませんが、ワインの味わいに合わせて最適な形というものは存在しています。

・香りのボリューム感に合わせてグラスの大小。

凝縮感のある、いわゆる高価なワインほど、香りにボリュームがあるので大きなグラスに注ぎ、香りを楽しみます。

・酸味や果実味、タンニンのバランス感に合わせてチューリップ型かバルーン型にするか。

フレッシュな酸味のある白ワインは細めのチューリップ型、華やかでタンニンが柔らかいワインは大ぶりのバルーン型のグラスに注ぐこともあります。

・還元的なワインだから、注いだ時の液面が広くなり、空気と接触するような形にしようとか。

挙げれば尽きることがありません。 あるグラスメーカーではワインが作られたブドウ品種ごとに合うグラスの形を提案し、あ るグラスメーカーはワインの醸造方法ごと、例えば木樽を使う、使わない、で合うグラスの 提案をしています。 一つのワインを、そのワインの良さを伝える最適なグラスで提供する。ここはレストランの ソムリエの大事な仕事の一つです。私たちソムリエも真剣です。

そして結論です。単刀直入に申し上げて、そこに正解はないので、ワインは、好きなもの、 お気に入りのものに入れて飲むのが一番楽しく、美味しく飲めるのではないでしょうか。いきなりさじを投げた感を出していますが、結構まじめです。

ワインを注ぐ器は、クリスタルガラスやプラスチック、木、陶磁器、シルバー、動物の角…などの材質。 かたちとしては、いわゆる普通のグラスの形、ステムがないタイプ、コップ、マグカップ、 お椀…

鹿の角のワイングラス

値段も一脚 100 円ぐらいのものから 1,000 円、2,000 円、5万円、10 万円、自作のものはプライスレスと自由です。

色々な要素の中から、自分が本当に気に入った一脚を見つけていただければと思います。 手にした瞬間、これいいな、と思えるか。ここもポイントです。

お店で試すのは難しいですが、口に触れる感触も重要です。薄いグラス。なんて言われたりしますが薄いので機械では作ることができず、人間の手でも加工が難しく、熟練した技術が必要です。だから高価です。一般的に薄ければ薄いほど高価 になり、良いグラスと言われています。そこに大きさの要素も入ってきます。

じゃあ、薄いほどいいのか。もちろん薄いグラスで飲むと、味わいが鋭角的な印象になり、 洗練された味わいに感じます。ただ、この鋭角的な感じが好きではない方もいらっしゃると 思います。好みがわかれるところです。

極端な例えかもしれませんが、温暖な気候でしっかりと熟したジンファンデル(ブドウ品種)のワインを木樽で熟成させたタイプで、プラムのジャムや、ココナッツ、シナモンやナツメグの香りが採れ、味わいも甘みに近い口当たり、酸、タンニンは柔らかく、丸みのあるイメージのワインがあります。

このようなワインは試しにマグカップのような飲み口が厚いもので飲んでみてください。 ワインの丸みと口先で感じた印象がマッチしていると感じられるはずです。もちろん、薄い グラスで飲んでもまた違った美味しさを感じられるはずです。

ワインって良いなと思えるのは、購入してすぐでも楽しめます。そして熟成させることもで きることです。(この部分についても改めてお話しします。) 熟成させることにより美味になるワインもあります。その熟成の期間、いつ飲むか、どこで飲むか、誰と飲むか、いろんなシチュエーションを考えることができ、その考える期間も楽しく過ごせることです。 そんな場面にお気に入りのグラスがあったり、その時のためにグラスを選ぶことも楽しみ の一つになると素敵ですね。

ワインにまつわるジョージアの風習

最後にワインにまつわる素敵な風習をひとつご紹介いたします。 ワイン文化最古の国、ジョージアでは(ジョージア 8000 年の歴史と言われています)、子供が生まれた時のプレゼントとして、近隣住人から自作の素焼きの器が贈られるそうです。 ワインが飲める年齢になったその子は、その器で人生最初のワインを口にするそうです。 ロマンチックですね。

このコラムを読んで頂いた皆さんが、お気に入りのワインを、お気に入りのグラスで楽しんで頂けるようになればと思います。