2019.11.11

庖丁軌範 りょうりのしきたり【私の食のオススメ本】

庖丁軌範 りょうりのしきたり表紙

  • 書名:庖丁軌範 りょうりのしきたり
  • 著者: 阿部狐柳
  • 出版元:ジャパンアート社
  • 発行年:1984年

公家料理の流派・四条流が、日本料理の起源から現代に至るまでを記した「伝書」になります。和食の世界で師範になるときに必要な一冊でもあります。
和食界の人ならみんな知っている本というわけではなく、こちらは武家ではなく公家料理の方になります。

庖丁軌範 りょうりのしきたり表紙

この本は修行時代に、東京の帝国ホテルの方の推薦で、先輩にもらいました。

庖丁軌範 りょうりのしきたり

料理の由来や季語など、技術だけではなくお客様に説明しなければならない時に、参考にしています。

日本料理は四季をさらに分けた、節句料理がベースになっているので、例えば春といっても、これだけの要素があります。

庖丁軌範 りょうりのしきたり 春

珍しいところでは、羊なんかもありますね。

古いところでは縄文時代から書いてあります。その当時何を使っていたか、何を食べていたか、和食の歩みがある角度から網羅されている秘伝の書で、いまだに頼りにしている一冊です。