2021.09.28

高橋素子 Q&A ご飯とお米の全疑問【私の食のオススメ本】

Q&Aご飯とお米の前疑問 表紙

  • 書名:Q&A ご飯とお米の全疑問
  • 著者:高橋素子 監修:大坪研一
  • 発行所:講談社
  • 発行年:2004年

著者はQuarkなどで活躍したフリーライターである。監修の大坪氏は農林省入省後、農学博士に。農水省の農業試験場、食品総合研究所などを経て米の食味やDNA品種などの研究をしていたひとである。

検索すれば、この本にある答え=Aはいくつも見つかるのだと思う。しかし、なぜこの本が今でも必要かといえば目次がクエスチョン=Qでできているからである。当たり前だ。サブタイトルには「お米屋さんも知りたかったその正体」とあるくらいだ。

つまり、自分には「お米の疑問」がすらすら出てこないのだ。なのにこのクエスチョンを見れば「そうそう、それ知りたかった」となるのである。そしてその答えを読めばなんだかスッキリするし、えっとなったりする。

発芽玄米に含まれるギャバってなんだ?赤米や紫黒米の色って?野生のイネって?インディカ米とジャポニカ米?苗をなぜ苗代で作る?コシヒカリの親って?無洗米ってどうやって作る?香り米の香りって?アルファ米って?・・・

米ではないのにワイルドライス?天日干しの米はおいしいのか?米びつの害虫って?炊き立てのご飯の香りってなに?米の研ぎ汁は川を汚すのか?羽釜で炊いた米はなぜうまい?おいしいごはんは米粒が立っている?・・・

なぜ餅米は蒸すだけで良いのか?ビタミン強化米の作り方は?蒸らしたご飯はなぜ混ぜる?雑穀はアレルギーを起こさない?大麦は押して小麦は押さない?お米はなぜシャリというか?米の成分表示の見方は?・・・

などなど全部で77項目。このクエスチョンがあることをまず学びたい。そして答えを知れば美味しいご飯が食べられる。

WRITER Joji Itaya

出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。