2019.08.14

「韓国の美味しい街」 【私の食のオススメ本】

「韓国の美味しい町」表紙

  • 書名 韓国の美味しい街
  • 著者 鄭 銀淑(チョン・ウンスク)
  • 発行所 光文社新書
  • 発行年 2006年

もし、韓国を旅したいと思ったらこの本を持っていくだろう。

日本とは違って、50年代、60年代、70年代、80年代と韓国は大きく変化してきた。現在のソウルのような都市には無くなった、昔を残す市場が地方ではそのままの形で生き続けている。その韓国を巡るというのは、そのまま歴史と食に遭遇する旅だ。

朝鮮王朝の流れを汲む宮廷料理からぶっかけ飯のテジ・クッパ、全州料理、マッコルリ。島流しになった人々が済州島に行き着くまでに残していったレシピの数々。朝鮮動乱で追われた人たちが釜山の丘陵に住み着いて始めたホルモン料理文化。歴史がつなぐもの、家族がつなぐもの、悲しさがつなぐもの。この本の視点で韓国の地方を旅せずに、韓国は理解できないのではないだろうか。いや、美味しさを享受することはないのだ。

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WRITER Joji Itaya

出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。