- 書名:SHIORIの野菜日和
- 著者:SHIORI(岡田史織)
- 発行所:宝島社
- 発行年:2018年
野菜をたくさん摂れと言われるが、メインでは物足らないことも多く、生のサラダでは代わり映えしなくなってしまってなかなか大変だ。この本の面白さは定番の調理法なのに野菜に代えることでメインでたくさん食べられるようになるレシピ集になっている。
著者、SHIORIは総数400万部を超える著作をもつ料理家であるが、100%ビーガンのファラフェルのサンドイッチ店も運営している。かと言って本書のレシピに肉類が皆無ということではない。ビーガンを研究しているので野菜や豆類の使い方は流石と言いたい。この本は野菜をどう食べるかというより、野菜をもっと楽しむという本である。
野菜をひじきで煮る。納豆をドレッシングにする。厚揚げをガーリック焼きにする。玉ねぎを卵でとじる。玉ねぎをタルトにする。キャベツと鮭で炊き込みご飯。アスパラとチキンをカルボナーラソースで食べる・セロリとじゃこでふりかけをつくる。トマトと茗荷をマリネする。ピーマンと豚肉をわさびで炒める。いんげんのガパオライス。オクラとクリームチーズと塩昆布を和える。えのきを酸辣で煮込む。さつまいもと豚キムチ。大根をエスニックサラダに。ブロッコリーのペペロンチーノ。かぶとたらこを和える。春菊のチーズチジミ。もやしのシュウマイ。などなど。
お酒かご飯か、心が揺れうごくレシピ集だ。もちろんお酒で始めてご飯で〆るのもよし。
出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。