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昭和が終わる何年か前、私が中学生の頃だったか、その頃に住んでいた武蔵境駅から少し歩いた家の近所のマンションの一階に、突如として現れた一軒のラーメン屋があった。その店の名前は《とんぼ堂》。 店主は頭に手拭いを巻いたヒッピー崩れのような風貌で、いつもニコニコ笑っている安西肇のような男だった。小さなラーメ……
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