2019.11.09

Barの楽しみ方 〜モクテル編〜

パンプキンパイのモクテル

結構な量のお酒を飲み、これ以上はちょっとキツイ。でも今夜はなんとなく帰りたくない。

そんな夜、ありますよね。
僕はよくあります…。

僕のような帰宅難民(笑)だけでなく、”今日は車だから”だったり、ちょっと休憩でお酒じゃないものを挟みたい。もともとお酒が得意ではないけれど飲み会に参加したい。といった時にオススメしたいのがモクテルというジャンルの飲み物です。

モクテルとは、MOCK(偽り)+ COCKTAILの造語で、見た目はカクテルだけどもお酒が入っていないノンアルコールドリンクのこと。
カクテルと同じグラスに注がれ、ガーニッシュ(飾りとしての花や食材)が添えられるなどして美しい見た目、本人も周りもカクテルを飲んでいる雰囲気をしっかりと味わえる。
それがモクテルです。

ただのノンアルドリンクとは一線を画す

いわゆるソフトドリンクやノンアルコールカクテルとわざわざ呼び方を変えているのは、MOCTAILのMOCKの要素がかなり大きい。

モクテルがあれば、”僕、ウーロン茶で”でなんとなく気まずい空気を味わうことはもうないのです。

Barだけでなくこれがレストランで、お子様が大人と同じようにカクテルグラスを傾ければ、本人も親御さんも”非日常”の思い出に残る素敵な時間となるでしょう。

もしウチの息子がモクテルを飲んでいたら、僕はカメラのシャッター切りまくってノリノリでSNSにアップすると思います。
※子供にお酒飲ませるなんてなんて親だ!と勘違いされないよう、SNSにアップする際はノンアルコールであることの記載をオススメします。

カクテルのような奥行きを感じる

モクテルで重要なMOCKの部分は、ただジュースを混ぜ合わせてグラスに注いだだけでは作り出せません。本来、スピリッツが入ることにより風味や味の奥深さや広がり、余韻などが感じられる部分を、スピリッツなしで生み出すため、バーテンダーは様々な工夫を凝らします。

フレッシュフルーツや、時間をかけてドライにしたフルーツを使ったり、様々なハーブから香りを移したり数日前からスパイスを漬け込んだり。
料理人が時間をかけて仕込みをしているような感覚と似ているかもしれません。

モクテルに使うハーブ
モクテル作成中

実際どんなもの?と思われた方も多いと思いますので、まだまだ試行錯誤の途中ですが、僕自身が現在研究中のモクテルをいくつかご紹介します。

サツマイモのモクテル 飲むスイートポテト

茹でたサツマイモと卵黄を使いお子様にも喜んでもらえるよう、甘いスイーツのような1杯に仕上げました。サツマイモは完全にペースト状にはせず食感を残しホクホク感を演出。

無骨なロックグラスとスパイスの複雑な香り、サツマイモの甘さのギャップがなんとも言えません。

モクテル用さつまいも
さつまいものスイートポテトモクテル

飲むティラミス

本物のティラミス同様、マスカルポーネを使ったドリンクタイプのティラミス。
スパイスや表面のココアパウダーをバーナーであぶるなどして、より香り高く。甘味も抑えめでチョコレートケーキとは違う、あえての”ティラミス”という大人感をイメージしました。

ティラミスのモクテル

自家製クリアコーラ

柑橘のピールや様々なスパイスを使い、ジュースの定番コーラを自家製で。さらに、黒や茶色でなくクリアな色味にもこだわりました。

モクテル、クリアコーラ

この自家製コーラはもちろんお酒にも使います。

クリアコーラのモクテル
クリアコーラとメイカーズマークのモクテル

メーカーズマークをベースに使い、口当たりの丸い女性的なイメージのコークハイやお好みのウイスキー、ダークラムなど、普段とは全く別物のコーラ割りを楽しめます。

カボチャのモクテル パンプキンパイ

パンプキンパイのモクテル

カボチャの実の部分と皮の部分を別々にブレンダーにかけて違う味付けにし、比重を変え見た目もキレイな2層に。皮を使った下層の緑の部分はあえて比重を重くしそのままでは飲みにくい状態にしています。

これは、パティシエさんが焼いてくれたパイですくって実の部分・皮の部分・サクサクのパイの3つで完成するパンプキンパイにしようと考えているためです。

幸いレストランにはシェフやパティシエ、ソムリエのプロフェッショナルが在籍しております。

ジャンルの違う方々とセッションし思いもつかなかったケミストリーを起こし様々なモクテルを開発していきたいと考えています。

ノンアルコールが損だと言わせません

これまでは、食事や飲み会などで周りがみんなお酒を飲んでいるのに自分はノンアルコールという状況だと、なんだか損した気分になることも多かったと思います。

ましてや割り勘ともなれば、小言の一つでも言いたくなるかもしれません。味わいも複雑で見た目も美しいモクテルを使い、そんな気分を味わうことはもうありません。

最高の夜だったと思ってもらえるように、カクテル同様、このモクテルも日々研究していきます。