2020.08.05

時代小説の愉しみ 【私の食のオススメ本】

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時代小説の愉しみ表紙

  • 書名:時代小説の愉しみ
  • 著者:隆慶一郎
  • 出版元:講談社文庫
  • 発行年:1994年

北斗の拳といえば言わずと知れた大人気漫画であるが、連載をリアルタイムで読む事が出来たのは「花の慶次 -雲の彼方に-」であり、今回オススメさせて頂くのはその花の慶次の原作、一夢庵風流記の著者、隆慶一郎氏によるエッセイ集である。

タイトルの通り歴史に纏わるエッセイ集かと思いきや、「妻への詫び状」「花火」「たけし事件」などなど著者はこの本を「ごった煮」と称しており、食に関するエッセイも数多い。

中でも私のお気に入りは「酒徒」。

著者曰く日本酒とは一期一会であり、生涯二度と同じ酒にめぐり合うことはないかもしれない。同じ銘柄でも断じて毎年同じ味にはならないので、うまかったらとことん飲むべし。

わずか2ページの短編であるが、登場人物がまさに慶次のように豪快で爽快なエッセイである。

その他、喧嘩を売りに割烹料理屋へ乗り込むも上海ガニに釣られ円満解決する話や、パリで北陸のお米を供され泣きながらお米に挨拶をする話など、傾きながらも人間臭い、慶次の産みの親の人柄が見えるオススメの一冊です。

歳を重ねるにつれしみじみと思うのですが、私の母は料理が得意ではなかったと思います。手抜きをするわけでもなく、特別に凝るわけでもない母の手料理。それでももし死ぬ前に何が食べたいか?という質問をされたら、私は即こう答えます。
母の豚の生姜焼きです。

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