
日本で韓国料理の定番と思われている「チョレギサラダ」。実は、日本の焼肉店発祥とも言われ、独自の発展を遂げた日韓の食文化融合メニューだ。
「チョレギサラダ」の韓国語表記は以下になる。
《チョレギサラダ・ 초래기 샐러드》
ただ、これは一般的ではなく、韓国では家庭料理や定番名としてはあまり使用されない。韓国語本来の感覚に近い言い方をすると、
《サンチュコッチョリ・상추겉절이》
つまり葉物の和え物などが実態に近い。
近年、焼肉屋さんや韓国家庭料理屋さんで必ずと言ってよい程メニューに並んでいる一皿だが、サラダと言っても、その立ち位置は少し特殊で、にんにくとごま油がしっかり効いている分、前菜というよりも、ご飯と酒のあいだをつなぐ料理に近い。
葉物野菜を中心に、サンチュ、きゅうり、玉ねぎのスライス、トマト。
その日の冷蔵庫にある好きな野菜を、あまり考えすぎず、適当に切って皿に広げる。
そこにエッセンスとして惜しみなく使うのが、韓国海苔だ。
細かくちぎって、ふんわりと全体にまとわせる。
この黒が入るだけで、サラダは一気に「韓国料理」になる。

イタリア料理にとってのオリーブオイルのように、韓国料理にとってごま油は必要不可欠な存在だ。
特にチョレギサラダは、ごま油の質がそのまま味に出る料理だと思う。
出来るだけフレッシュで、香りの立つ搾りたてのごま油を使うと、野菜の青さ・海苔の香ばしさが一層深くつながる。
ただの「美味しいサラダ」から、少し贅沢な一皿に変わる瞬間だ。
我が家のオカンは料理がとても上手で、どこで仕入れていたのかは不明だが、昔から不思議と“良い油”を使っていた。派手な説明はない。でも食べれば分かる。
「ああ、ちゃんとしてるな!」と思わせるチョレギサラダだった。
今では、わたし自身も少しだけ拘りを持って、自分なりのチョレギサラダを作って食べている。ドレッシングは、やはり作り立てがいちばん美味しい。乳化させすぎず、混ぜた瞬間の香りが立っているうちに野菜にかける。
シンプルだけれど、この味は誰かと共有したくなる。
そんな事を思いながら、今日もこのサラダを作っている。
チョレギサラダ・ドレッシング(作り立て)レシピ
材料
- ごま油 …… 大さじ3
- 醤油 …… 大さじ1
- 鶏がらスープの素 …… 小さじ1
- にんにく …… 1欠片
- 炒りごま …… 適宜
- サラダ野菜はお好みで
作り方
- にんにくをすり潰す
- ごま油と醤油を加えて混ぜる
- 鶏がらスープの素は味を見ながら少しずつ加える
- 炒りごまをお好みで加える

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沖縄にルーツを持つ父親と、韓国人の母との間に産まれ、幼い頃から日本食とは一風変わった食卓で育ちました。
転勤族の父親に付いて、全国津々浦々に移り住み、グルメな母親の影響で週に一度は外食をしていました。
それでもやはり、一番好きな食事は母親の手作りです。母も小まめに料理を作り、夕飯の家族一緒の団欒はかけがえのない想い出です。
今でも月に一度の頻度で、田舎の特産品や母親手作りの常備菜が届きます。
そんな私が、もう永住するしかないと決めた大好きな街、金沢。
其処から全国、ひいては全世界に向けて食のあり方を発信することが出来る私たちの会社を誇りに思い、末端ながらお仕事出来る喜び…と、美味しい賄いを噛み締めている毎日です。