- 書名:外食2.0
- 著者: 君島佐和子
- 発行所:朝日出版社
- 発行年:2012年
君島佐和子氏は現在、「料理通信」誌の編集主幹だ。パルコ、「料理王国」編集長を経て独立、2006年「料理通信」を創刊した。
外食は「おいしさ」の先を目指す。料理人、パティシエ、パン職人などを「クリエーター」と位置付け、その活動をクリエーションと称したのは君島氏だ。
メディアの評価は人それぞれだが、日本人が拓く外食の可能性を見せてくれたのは確かだ。
バルは街のちゃぶ台。小さな店でリスクを軽量化。コミュニケーション・メディアとしてのレストラン。食べる行為を通じて自然環境保護を訴える…現在を予測させるキーワードの数々は評価できる。
出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。