世の中に数多存在するキムチの中でも代表的なきゅうりのキムチ、オイキムチ。
オイ=きゅうりの意味である。
私は幼少の頃からお菓子には目もくれない野菜が好きな子どもだった。韓国人の祖母が趣味で畑を耕していた為に、夏にはきゅうり・トマト・とうもろこしや茄子…といった、となりのトトロ顔負けの収穫祭が毎日の様に繰り返されていた。
そんな夏野菜の中でも、きゅうりが大好物で、アイスキャンディーの代わりに冷えたきゅうりをポリポリとおやつにしていたものである。
韓国では、きゅうりを水代わりに良く食べる。登山の際にも、登頂口にはきゅうりの一本売りが見られるくらいだ。
きゅうりは、その95%以上が水分であり、最も多く含まれる栄養素はカリウムだ。利尿作用で新陳代謝を促し、しっかりと水分補給の役目も果たす。
『least calorific fruit』、つまり「世界で一番熱量の少ないフルーツ」としてのギネス記録もあるくらいだ。
さて、きゅうりが大好きな私が、初めてオイキムチを口にしたのは叔父が営む焼肉屋さんへ行った小学生の頃である。それまではキムチを何となく気嫌いしていた私だが《大好きなきゅうり>>>苦手なキムチ》と頭の中で方程式と好奇心が勝り、恐る恐る口にしてみたところ。。。♡
ポリポリの食感、弾力とジューシーさ、水分が多い為か然程辛くも感じずに、一気にその味の虜になったのである。
以来、私の中で一番のキムチはオイキムチだ。
オカンのオイキムチのレシピ
材料
- きゅうり 10本
- ニンニク 大さじ2
- 生姜 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 唐辛子 好みの量
- 水飴または蜂蜜 大さじ1
- 昆布出汁(顆粒) 大さじ2
- ゴマ 適量
料理手順
① きゅうりは食べ易い大きさにカットし、分量外の塩でしっかりと30分以上漬け込む。
② 擦り下ろしたニンニク、生姜、砂糖、唐辛子、水飴(蜂蜜)をよく混ぜ合わせ、キムチの素を作る。
③ キッチンペーパーで水切りしたきゅうりを、キムチの素とよく混ぜ合わせ味を整える。ここで味見をして、味の最終調整をする。
④ 昆布出汁は100mlのお湯に溶かし、一度冷ましてから、保存容器に移した③に加える。
⑤ ゴマを適量振りかけ、冷蔵庫で最低2日間寝かせる。
3日目以降が食べ頃だが、勿論浅漬けもサッパリと美味しい。
酷暑と言われるこの夏に、是非トライしてみて下さい。
沖縄にルーツを持つ父親と、韓国人の母との間に産まれ、幼い頃から日本食とは一風変わった食卓で育ちました。
転勤族の父親に付いて、全国津々浦々に移り住み、グルメな母親の影響で週に一度は外食をしていました。
それでもやはり、一番好きな食事は母親の手作りです。母も小まめに料理を作り、夕飯の家族一緒の団欒はかけがえのない想い出です。
今でも月に一度の頻度で、田舎の特産品や母親手作りの常備菜が届きます。
そんな私が、もう永住するしかないと決めた大好きな街、金沢。
其処から全国、ひいては全世界に向けて食のあり方を発信することが出来る私たちの会社を誇りに思い、末端ながらお仕事出来る喜び…と、美味しい賄いを噛み締めている毎日です。