- 書名:チオベンの揚げもの煮もの
- 著者: 山本千織
- 発行所:株式会社 KADOKAWA
- 発行年:2019年
東京のスタジオで撮影をしているカメラマンやモデルが著者が営むお弁当屋さんのお弁当やケイタリングサービスを楽しみにしているという話を聞いたのはずいぶん前だ。
ケイタリングの時は、この本に掲載されている、豚と長芋とエゴマの春巻き、紫キャベツの春巻き、オムレツフライ、北海道のソウルフード=パンロール、ペルー料理じゃがいも衣とタコのパパレジェーナなども並ぶのだろう。
チオベンの揚げものと煮もの。冷めても美味しいを基本にしていて、その極意が詰まっている。
お弁当に揚げものの力強さは重要だと思う。しかし、美味しくなければその効力がない。
読むと、思いっきり揚げものをやってみたくなる食欲増進本でもある。
出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。