「ソムリエ」というワードを聞いたときに皆さんは何を思いますか。
ああ、あのワインの…や。野菜ソムリエ、温泉ソムリエ、とか、やたらそれに詳しい人のことで しょ?前には酢ムリエとかいたよね?
みたいなことを思われるんじゃないでしょうか。
そもそもソムリエって何?について書きたいと思います。
Wikipedia にはレストランにてゲストの要望に応えワインを選ぶ手助けをする人、ワイン専門の給仕人。なんて書かれてます。
O.I.V.国際ブドウ・ブドウ酒機構の発表を要約すると、ワインをはじめとした飲料を提供、提案を行 う専門的知識や技術を持つ職業。とのことです。
簡単に言うとワインの専門家になるのですが、そこから色々と派生し、それに詳しく、アドバイスな んかができる人が〇〇ソムリエなんて言われているんだと思います。
ソムリエの起源
ソムリエの起源には諸説あるらしいですが、私が知っているのは、古代ギリシャのエノホイです。
シンポジウムの語源となったシンポジアと呼ばれる権力者たちが集まる社交行事でワインをサービス していた人たちがエノホイと呼ばれていたそうです。
その頃のワインと言ったら、壺の中に取ってきたブドウを保管して、放置しておいたら、…おい、何かブドウジュースとは違うけど美味くなってるよ!なんだこれ!!飲んだら何だか気分も良くなるし…。みたいなもので、発酵や醸造に関する知識、技術が今より進んでないため、アルコール発酵が完全に進まず、少しアルコールができ、甘さが残った液体だったのではないでしょうか。当 然、飲むと甘味を感じたはずです。
人によってはウマッ。けどある人には、何だこの甘い液体は?マズッ。ってなってたんでしょうね。
そこでエノホイの出番です。「こいつはストレートが好き。」「こいつは少し水で薄めたのが好きだったはず。」「うわっ、知らないやつが文句言ってきた。はいはい薄めりゃいいんでしょ。えっ冷や す?めんどくせ…」みたいなことをしていたらしいです。その当時、冷やせと言われたかはわか りません。想像です。
時代は進み、中世では王様の前で毒見をしたり、王様の頂き物の倉庫管理なんかもしていたそうで す。その役割の名前がエシャンソヌリ。フランス革命後、王様に仕えていたエシャンソヌリは街に出 ていき、働く場をレストランに移し、言葉は変わりソムリエとなった。そうです。
今、お伝えした先人たちの仕事っぷり。当然現代のソムリエの仕事とリンクしてます。
レストランにおけるワインの在庫管理、ゲストにサーブしても問題ないかのテイスティング、そのワインの味わいの特徴を見極め、温度調整や空気接触の時間調整、ゲストの要望に応えて色々調整したりします。
ソムリエの未来
O.I.V.の定義にもワインをはじめとした飲料、とあります。そうなんです。最近ではワインだけじゃ なく、ウィスキー、ブランデー、スピリッツ。日本酒、ビール。コーヒー、紅茶にミネラルウォータ ーなどの知識もないとソムリエとして認められなくなってきてます。
ソムリエの仕事として、お食事に合わせてお飲みものを提案することもあります。
ペアリングさせる。なんて言います。
当然食事の内容を熟知してないと合わせる飲み物もわかりません。
なので野菜にも詳しくなきゃいけないし、魚や、肉、冒頭にも挙げた酢にも詳しくなきゃいけない時 代が来ると思います。思います。じゃなくて来てます。多分。
口に入るものすべてに精通し、その先には口に入れる道具、いわゆるお箸やカトラリー、グラス、お皿。付随してテーブルコーディネート。広げるときりがないんですが、美食空間コーディネーター的 な仕事になっていくのではないでしょうか。覚えることは無限大ですね…。
面白い話では、某有名高級シャンパーニュメーカーはそのシャンパーニュに合わせるミュージックを 自社サイトでおすすめしてます。やはり想像力が素晴らしい。
じゃあ私はミュージックに対抗してファッション?夢が広がります。 今回はソムリエの起源から考えたソムリエの未来についてお話させていただきました。 次回からは、まずはカテゴリーに分けて色々なワインなどを紹介していきたいとなぁ思います。
text:Misho Takakuwa
(本稿はOPENSAUCE元メンバー在籍中の投稿記事です)