出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
鮎釣りを趣味とする友人は、今年は天然鮎の最盛期であるはずの初夏から8月の浅野川での釣果は少なかったらしい。9月になってやっと獲れ始め、友人の家には50匹ほどの鮎が冷凍されているらしい。今年もまた、恒例の彼の鮎が振る舞われる会で、ありがたいことにあの香りにありつけそうだ。 鮎は、梅雨の増水後に生えた新……