出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:料理に対する「ねばならない」を捨てたら、うつの自分を受け入れられた。 著者:阿古真理 発行所:幻冬社 発行年:2021年 阿古真理さんは『日本外食全史』を書いた人だ。作家・生活史研究家であり、食を中心に生活の歴史やトレンドを研究しているのだが、当然のようにその流れにも密接なジェンダーの研究も行……