出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:中華料理の文化史 著者:張 競 Cho Kyo 発行所:株式会社筑摩書房 発行年:2013年 2018年2刷 「中国四千年の味」と明星食品中華三昧の広告コピーを糸井重里が作ったのは日本がバブルに突入した頃だ。それ以降、日本人は中華料理の味は4000年の積み重ねなのだと思っていたのではないだろう……