出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:酒肴酒 著者: 吉田健一 発行所:光文社文庫 発行年:初版2006年 本書は1974年に刊行された書籍が1985年に初文庫化された「酒肴酒」と「続・酒肴酒」をまとめ、新たに再編集されている。 タイトルは「さけ さかな さけ」と読む。このリズムが著者の食と酒に対する気持ちを言い表してい……