2021.03.28

麺と日本人【私の食のオススメ本】

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  • 書名:麺と日本人
  • 著者:椎名誠・選 日本ペンクラブ・編
  • 発行所:角川文庫
  • 発行年:2015年

椎名誠は高校を卒業と同時に幕張ジャーナルという同人誌を創刊した。その後、大学、演劇学校時代に同人誌を創刊した。流通業界出版社に入社し、デパート業界誌の編集長になった。そして最終的に自分で「本の雑誌」を立ち上げた。作家の群よう子は唯一の社員だった。

「本の雑誌」は刺激的でゆるくて面白おかしかった。だから、自分にとっては椎名誠は吉川英治新人賞とった作家や冒険家というよりは編集者である。この本は作家の目というよりはその編集者のセンスと知識と情報量で「麺」と「日本人」の関係の数々を映し出す近代、現代の秀逸な文章を探し出してくれている。

安藤鶴夫、渡辺淳一、辺見庸、吉田健一、春風亭柳橋。池部良、平野雅章、三遊亭圓生、高峰秀子、島崎藤村。坪井栄、桂三木助、江國香織、出久根達郎、古今亭志ん生、檀一雄、内田百閒、高橋治、戸板康二、子母澤寛、山口瞳、花登筺、武田泰淳、角田光代、林望…

30篇を読み終えてもなぜ日本人が麺を好きかという答えはみつからないのだけれど、かならず麺類を食べたくなる一冊であることは確かだ。

WRITER Joji Itaya

出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。

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