2020.06.18

料理の四面体【私の食のオススメ本】

  • 書名:料理の四面体
  • 著者: 玉村豊男
  • 発行所:TaKaRa酒生活文化研究所
  • 発売元:紀伊国屋書店
  • 発行年:1994年

この本は1980年に鎌倉書房で刊行された、フランス語の通訳・翻訳家だった玉村豊男の初期の著作の復刻版。

世界各国を旅して、色々なものを食べ歩いた著者が「イッパツで料理の一般原理を発見し、それを知ったらあとは糸を紡ぐように引けば引くだけ次から次へと料理のレパートリーが無限に出てくる…」という方法を模索し、「わずかな実例から料理の一般的原理を強引に見つけ出して提示しよう」という無謀だが愉快で楽しく納得できる名著。

その考察は道端のアルジェリア式羊肉シチューから始まり、フィレンツェ風ビステッカ、ヨークシャー・プディング、アジの干物、ポンムフリット、ディープ・フライドエッグ、ユッケ、ギリシャ式タコ酢、焼きなすのシリア風、チョルバ・デ・ブルダ、チェロ・ケバブと続いていき、見事に「理屈」が構成される。

WRITER Joji Itaya

出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。