出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:中原淳一の幸せな食卓 著者:中原淳一 発行所:集英社 発行年:2003年 この文庫本はイラストレーター、編集者、人形作家、インテリアデザイナーなど、幅広く活躍し戦後のモダンライフと女性誌の基礎を築いた中原淳一が創刊した次の雑誌に掲載された料理の数々から編集されたものだ。 少女雑誌の原点といわれ……