出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:をみなごのための室生家の料理集 著者: 室生洲々子 発行所:龜鳴屋 発行年:2016年 著者の室生洲々子さんは室生犀星の孫であり、室生犀星記念館名誉館長だ。 母の随筆家、朝子さんは祖母から受け継いだ犀星が大切にした金沢の家庭料理をつくり続けたが、東京生まれ東京育ちの洲々子さんは残念な……