出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:もの食う話 著者:文藝春秋編 発行所:文春文庫 発行年:2015年 この本は堀口大学、森鴎外、内田百閒、福田恒存、向田邦子から赤瀬川源平、水木しげるなど30人以上の日本を代表する明治大正昭和の作家のエッセイや短編がコースメニューとして章に仕立てられて編集されている。1990年に文春文庫として刊……