出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:御馳走帖 著者: 内田百閒 発行所:中央公論新社 発行年:初版1979年 2015年の筆者メモ『「御馳走帖」中央文庫版を読み直す。おからを肴に三鞭酒(しゃんぱむ)を飲む百鬼園先生も文章も素敵だ。ちなみにおからは調理仕立てで銀杏がはいる。醤油は一切使わず、白いまま。これにレモンを搾る。……