出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:東京カフェを旅する 街と時間をめぐる57の散歩 著者:川口葉子 発行所:平凡社 発行年:2010年 カフェはざっくりいうと、喫茶店という昭和の席貸しというイメージから、目的地化された日本的カフェへ移行し、自家焙煎・スペシャリティコーヒーといった自分の好みの味を求めるコーヒー特化型の方向も拡大し……