2024.09.16

EAT AID 10/14開催決定!
La Cheffeロワゾーさんを迎え
飲んで食べて、能登復興支援!

A___RESTAURANTは、第3回めとなる能登復興支援のための『 EAT AID 』を10月14日に開催します。前回同様、予約なしで誰でも参加できる「飲んで食べて支援しよう!」というイベントです。

今回は、フランス料理界の巨匠ベルナール・ロワゾー氏の遺志を受け継ぐ、フランスを代表するシェフの一人であるブランシュ・ロワゾーさんが参加します。また、被災した輪島の湯宿『能登の庄』、そして『Allegro Kanazawa 』『comer』『忠村水産』『堀他』『日本料理 銭屋』『金沢食藝研究所』『石川県酒造組合連合会』などの協力でフードやドリンクも提供されます。

企画進行中の9月21日、復興に向けて進んでいた能登半島が再び大雨水害によって甚大な被害に見舞われました。食の街、金沢へ豊かな食材を提供してきた能登。金沢市民の生活を支えてきた場所です。

私たちはこれからも『 EAT AID 』という形で能登を支え続けたいと思います。

  • 開催日:10月14日(月・祝日)
  • 時 間:19時〜24時頃まで
  • 参加費用:3000円分のチケット購入(フードやドリンクと交換できます)
  • 詳細はA___RESTAURANTinstagramで。

La Cheffe ブランシュ・ロワゾー

故ベルナール・ロワゾー氏は、バターや生クリームを最小限に、素材の旨みを大切にして創り上げるその繊細な技術から「水のフレンチ」と呼ばれ、フランス料理界に新風を巻き起こした伝説のシェフ。ブランシュさんはベルナール氏の次女で日本で一年間、懐石料理やお茶を学んだ経歴もあります。

まだ20代という若さでグループのレストランの料理長を務めるブランシュさんは、男性名詞である「chef」に対し「シェフは男性のものだけではない」という意味の「La Cheffe」という言葉を作りました。ジェンダー平等が進むフランスでも料理界は今も男性中心。この言葉は新しい波として料理界に長く影響を与えていくことと思います。

6月2日、東京日仏学院(新宿区市谷)内に『ロワゾー・ドゥ・フランス』東京店がオープンした際のインタビュー(市谷経済新聞)で「ロワゾーの料理は食材の良さやうまみを凝縮し、1皿に3つ以上の要素を加えない。シンプルゆえに奥深い料理」と答えています。さらに「ミシュランの3つ星を獲得していても、多くの方にフレンチを身近に感じてもらいたいという思いは変わらない」と。

『EAT AID』で、父ベルナール・ロワゾー氏の精神と哲学、技を汲むLa Cheff ブランシェ・ロワゾーさんの料理をカジュアルな提供スタイルで出会えるのは、参加者にとって貴重でうれしい体験となることでしょう。他の名店の料理とともに楽しんでください。



編集部では、これまでの『EAT AID』を振り返り、以下にまとめています。


地元飲食店の連携で始まった第1回『EAT AID』

賑わうEAT AID 1stの動画(編集部撮影)
EAT AID 1stには多くの飲食店、企業が参加

A___RESTAURANT(株式会社OPENSAUCE)は2024年1月1日の能登半島地震の影響で人出がすっかり減ってしまった金沢市内を盛り上げ、イベントの利益をすべて復興支援のために届けようと、金沢市内の飲食店や酒造メーカーなどに広く呼びかけ、地震から1か月に満たない1月27日に『EAT AID』を開催。

呼びかけから1週間、一般への告知から5日にもかかわらず、20以上の飲食店や企業からの賛同を得、フードやお酒、人材などの協力がありました。また、当日は想定を超えたのべ約200名もの参加者で終始賑わいを見せていました。

そしてイベントの利益は、被災地での炊き出し支援や『石川県吹奏楽連盟 』への義援金として、また、能登の豊かな里山・里海の環境、資源を後世に繋げるために、食に関わる料理人を中心として発足した『一般社団法人NOTOFUE』や『日本赤十字社』などへ支援金として送られています。

EAT AID 1stの様子(編集部撮影)
フードをチョイスできるオープンキッチンのカウンター(EAT AID 2nd)
EAT AIDでは小皿でフードが提供され、来店時に購入したチケットで交換できる
NHKにより生中継されました。画面の地震状況がまだ生々しい1月。
NHKの生番組でEAT AID開催への趣旨を説明する今(こん)料理長

アメリカより5人のシェフが参加した第2回EAT AID

2月23日、引き続き第二回の能登半島地震 復興支援のための『 EAT AID 』イベントを開催。アメリカよりミシュラン店を含む5人のシェフも駆けつけ、オープンキッチンで参加者とのコミュニケーションイベントをさらに盛り上げました。また、金沢の老舗酒造『福光屋』の特設カウンターも作られ、『チーズ王国』がチーズフォンデュで緊急参加しました。

アメリカから参加した5人のシェフたち

Aretah Ettarh ( Gramercy Tavern / Chef de Cuisine )  
ジャン ジョルジュでの修業経験がある総料理長。
Michael Collantes ( Soseki modern Omakase / Chef Owner )
フロリダのWolfgang Puck でHead Sushi Chefを経験。ジョエル ロブション、ベルナルダンなどの三ツ星で修業した後、自分の店を開店、ミシュラン一ツ星。YouTubeで200万人のフォロワーを持つインフルエンサー。
Klementine Song ( Tsubaki / Chef de Cuisine )
Los Angeles 在住の総料理長。
Joseph Murphy ( Nobu Houston / Executive Chef )
Las Vegas出身。ラスベガスの会席料理 Sen で皿洗いからスタートし、寿司を学ぶ。その後Nobuに移り、ラインコックからSous Chefまで上りつめる。後、Guy Sazvoyでフレンチを学び、SUSHI SAMBAを経由してテキサスのNobu ヒューストン店に戻り、現在総料理長。
Joseph Salveggio (Gabriel Kreuther / Sous Chef )
NYの二ツ星レストラン、ダニエルでの修業経験がある副料理長。

来日したアメリカ人シェフらも自ら料理の説明をして提供
急遽参加していただいた「チーズ王国大和」の代表が振る舞うチーズフォンデュ

もう一つの『 EAT AID 』 被災した能登の飲食店へレストランの貸出しを開始

A___RESTAURANTは令和6年能登半島地震復興支援『EAT AID』の一環として2月から被災飲食事業者への店舗貸出し企画 を開始しました。被災した飲食店などに収益を得る機会を提供するとともに、事業継続への意欲を高めてもらう趣旨です。

最初に手を挙げたのは、被災して温泉が使えず、営業再開の目処が立っていない輪島・ねぶた温泉『海遊 能登の庄』でした。

特別ディナーイベントは『能登の庄』を旧くから利用されていた方々、能登・輪島を応援したいという皆さんにより、2日間の予定数、40席を超えて完売しました。イベント当日は、被災してバラバラになっていた料理人やスタッフが集合し、息のあったチームワークで『能登の庄』がレストランで再現されているようでした。

プロジェクターが震災前の美しい輪島や店のイメージ映像を映し出し、輪島の店から運ばれた輪島塗の器で供される料理と、それぞれの復興への思いが募る晩餐となりました。

※詳しいRIFF記事はこちら

避難先から駆けつけたスタッフの皆さん

6月22日には、被災した輪島『中浦屋』とA___RESTAURANTによる、奇跡の丸柚餅子を使用した特別なコラボレーションディナーが開催されています。

能登半島自身被災後、奇跡的に被害を受けず本来の状態で保存されていた「丸柚餅子」を使った丸柚餅子の新しい可能性を追求した、レストランとのコラボレーション。ビュッフェスタイルを織り交ぜたパーティー形式で行われました。

ミュージックバーAsileの『EAT AID』

OPENSAUCEが運営する金沢市片町のミュージックバー『Asile』でも『 EAT AID 』の活動が行われています。(フランス語のAsileは「聖域」のほかに「避難場所」「やすらぎの場」という意味を持ちます)

チケット売上の一部と店内に設置した募金箱の寄付を、能登半島地震災害への支援金として被災地に寄付を続けています。

Instagramasile(@asile.live)



能登復興には長い時間がかかります。そして支援が必要です。EAT AIDという試みがこれからも続き、さまざまなシーンへ広がっていくことを願います。

RIFF編集部(text : Joji Itaya)