出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:台所おばあちゃんの結婚 著者:田辺真知子 発行所:岩崎書店 発行年:初版2002年 2008年第3刷 大正9年生まれでフェリス女学院大学を卒業した永島トヨさんは、10代の頃から好きだった料理の道一筋に結婚することなく生きていた。そして74歳の時に21歳年下の琴講師と文通が始まり77歳で結婚し、……