出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:食べごしらえ おままごと 著者: 石牟礼道子 発行所:中央文庫 発行年:2012年(初出1994年ドメス出版) (2016年の筆者メモより)熊本は天草と水俣の言葉の持つ力も大きく影響しているのだと思う。 人に薦める本があるとすればこの本だと思う。 一番の理由は日本語の文章の品であり、……