出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:おにぎりをつくる 著者:高山なおみ 写真:長野陽一 発行所:ブロンズ新社 発行年:2020年 初版 2021年6刷 高山なおみ、といえば吉祥寺の『諸国空想料理店 kuukuu』だ。彼女はそこのシェフというか料理人だった。その名の通り、世界の料理に思いを馳せ、想像をし、おいしければ現地と違ったっ……