出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:米蔵夫婦のレシピ帳(こめぐらふうふのれしぴちょう) 著者:片山ユキヲ 発行所:小学館 発行年:2023年 亡くなった人が書いていた「レシピ帳」は本人の写真やビデオ映像よりもその人の生きていた証のようにも思え、そのレシピ帳がそこにある限り、その人がそこにいるように感じるかもしれない。細々と書き込……