出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:食物漫遊記 著者:種村季弘 発行所:筑摩書房 ちくま文庫 発行年:1985年(初出1981年) 1979年から1980年に外食コンサル系の月刊「飲食店経営」に連載されたドイツ文学者、種村季弘によるエッセイ。 神秘学、幻想文学者でもあった種村氏は当時さまざまな分野の雑誌にエッセイを提供していた。……