出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:食べつなぐレシピ 著者:桉田優子 発行所:家の光協会 発行年:2019年 著者が店主の代々木上原「桉田餃子」には数回訪れたことがある。餃子の皮に小麦粉と全粒ハトムギが入っていたり、具材が大根だったり、まるで中国の奥地の街道沿いにある食堂のようだと思っていた。何かで読んだが、当人もそんなイメージ……