出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:飯を喰らひて華と告ぐ 著者:足立和平 発行所:白泉社 発行年:2022年 料理漫画には料理について何の役にも立たないものがある。この漫画がそれだ。しかし、この漫画は「人のために料理をつくる」という食の原点みたいなことを教えてくれる(極々個人的な見解だが)。 ただし、主人公である料理人の大いなる……