出版にたずさわることから社会に出て、映像も含めた電子メディア、ネットメディア、そして人が集まる店舗もそのひとつとして、さまざまなメディアに関わって来ました。しかしメディアというものは良いものも悪いものも伝達していきます。 そして「食」は最終系で人の原点のメディアだと思います。人と人の間に歴史を伝え、国境や民族を超えた部分を違いも含めて理解することができるのが「食」というメディアです。それは伝達手段であり、情報そのものです。誰かだけの利益のためにあってはいけない、誰もが正しく受け取り理解できなければならないものです。この壮大で終わることのない「食」という情報を実体験を通してどうやって伝えて行くか。新しい視点を持ったクリエーターたちを中心に丁寧にカタチにして行きたいと思います。
書名:そば学大全 日本と世界のソバ食文化 著者:俣野敏子 発行所:講談社 発行年:2022年(初版単行本 2020年平凡社) 俣野敏子は1932年生まれ、京大の大学院農学部研究科出身の農学博士であった。信州大学に赴任したときにソバの研究を始めた。ソバというのは『蕎麦っ喰い』のそばではなく植物のソバだ……